シーズン終了


2010年シーズン終了しました。シーズン終盤は「さぁ、試合だぞ。しっかり跳べよ」と常に自分に言い聞かせながら試合に臨んでいましたが、やはり体は正直です。今一つ自分に酔えないと言いましょうか、試合に集中出来ていないのです。

「酔ってるでしょ?(自分に)」と某選手に言われた覚えがあります。当時の私はいやいや、とか言っていたと思いますが、今の私なら躊躇うことなく「酔ってます」と言うことでしょう。自分に酔っていると言うと、なんだか気持ち悪い、ナルシストっぽいなどなど、そんな印象があることと思います。試合中の私はまさにそのとおりです。後から考えると自分でも気持ち悪いなと思うことがありますが、試合中は人にどのように見られるか、そんなことを考えず、ただただ跳ぶことに、自分に集中しています。こうなってくると私はいい跳躍ができるのですが、シーズン終盤はその瞬間はありませんでした。

かつてジョナサン・エドワーズがテレビのインタビューで世界記録保持者の実感は?という質問に対して、こう答えています。

「世界記録で人間が変わる訳ではありません。三段跳びは地面に3回足をつくだけだけど、人生にはもっと大事なことがあると思っています。私の生活の基本は神への信仰と家族です。どんな偉業を達成しようと良き夫、良き父親でいたいのです」

こう言っていた彼は、世界記録を出した翌年のシーズン、自分自身に期待しすぎてしまい、徐々に悩み、オリンピック選考会に出場することができなくなってしまいます(結果としてオリンピックには出場しています)。世界記録保持者としてのプレッシャーをうけながら挑むシーズンとはどのようなものなのか、たかだか16m中盤の選手には分かりません。というより、人は他人のことを理解することなど出来ません。せいぜい分かろうとすることくらいです。ですから、このことは当時の彼にしか分からない。

仮に私が18mを跳んだとしましょう。私に対する周囲の評価はかなり変わると思います。ですが、私自身は変わらない。変わることがあるとすれば、他人の評価を気にしだしたときからです。それは自分自身にプレッシャーをかけ、輝きを奪い去ります。

日本選手権から、私は自分自身にプレッシャーをかけ、跳躍に集中出来ていなかった。唯一の例外は、教育実習を終えた後の南部記念だけです。1ヶ月練習しなかったにも関わらず、あの日はいい跳躍が出来た。自分の跳躍に集中し、楽しんでいたからでしょう。

シーズンを終えた今、色々な思いが頭の中を駆け回っています。私はこうして書くことで、自分自身に語りかけ、考えをまとめようとしています。とりあえず、11月末までは休もうと思っています。さしあたり、競技を忘れて2~3日バイクでどこか行こうと計画中です。


About 梶川洋平

趣味はギターを弾くこと、バイクで近くを散策することです。
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3 Responses to シーズン終了

  1. 堀江真由 says:

    私自身は変わらない。
    変わることがあるとすれば、他人の評価を気にしだしたときから。
    ―いい言葉だね。
    きっとあたしも自分に酔ってる(笑)
    ってゆうか、走ってる自分好きだもん☆
    それでいんだよね。
    周りの目とかじゃなくて、自分の輝かせ方輝く場所は
    実は自分が一番良く知ってるんだと思うし。
    走ってるかっこいい自分を想像して、
    リハビリ&冬期練頑張ろうと思うっ(●^v^●)

  2. さすらいの韋駄天 says:

    そういえば、男子800mの前世界記録保持者、ウィルソン・キプケテルがこんなことを言っていたのを覚えています。
    「私は、世界記録を出したから尊敬されるのではなく、一人の人間として立派だったということで尊敬されたい」・・・
     僕に云わせれば100mを10秒2で走ったら、僕は変わるのでしょうか :?:
     僕が走幅跳で8m跳んだら、僕は変わるのでしょうか :?:
     ・・・何も変わりません。
    人間の内面を進化させる方法は、自分の心に自分自身の生き方を問いつづけることでしょうか。人間は普段の生活では所詮目先のことしか見えませんから、競技生活を同じようにやってしまうと何の意味も無いように思います。
    練習や試合を「心から楽しむ」ことが選手寿命を長くするというか、真剣な表情でも常に心に笑顔がなければいけないと思います。なぜなら競技中は好きで好きでたまらない時間なのですから :-D
     僕もシーズン終了後は旅に出ます。飛行機で高度4万フィートから眺める、深みを増す蒼だけの世界はちょっと寂しい気もするので、大好きなローカル線、「只見線」の旅に行ってきます :oops:
    詳しくはこちら→ http://ja.wikipedia.org/wiki/只見線

  3. sohan3110 says:

    17日の田島記念で今シーズン終了となったのですね。お疲れさんでした!

    シーズン中は常に跳びの事ばかりが頭にあるのでしょうね。それが当たり前と自覚している事自体が、自分にプレシャーをかけているのではと思ったりします。私みたいな普通のサラリーマンとっては、休日に競技場に行き、選手の応援している時が、日ごろの営業ノルマのプレッシャーから解放されて、仕事を忘れる事が出来ます。それが私のストレス解消法となっているようです。
                    
    梶川さんとバイクは想像出来ませんでした。私も、ん十年前まではバイクを転がしていて、仲間とツーリングしていました。故あってバイクは卒業しましたが、最近になり中年(おじん)ライダーもいいなぁと思い始めています。歳(中年)なので、BSでのソロツーをと考えていますが、いつになる事やら。競技を忘れる事は重要だと思いますよ。くれぐれも転けないようにしてくださいね。